おいしい米の研ぎ方(なぜ米を研ぐのかを紹介)
調理時間:10分※米を研ぐ時間
おいしいごはんのための材料 (分量不問)
- 米 … 炊きたい分量の米
- 水 … 適量
おいしい米の研ぎ方(なぜ米を研ぐのかを詳しく紹介)
そもそもなぜ米を研ぐのか?
『精米したコメの表面についているぬかやゴミを除き、おいしいごはんを炊くこと』といえます。 その目的のために“水にこだわり”、“研ぎ方にこだわる”わけですが、そのコツや注意点をひとつずつ下にまとめてみます。
まずは米の量り方
米を研ぐ前に、一つ気をつけたいことは『米の量り方』。 下の写真のように、正確にお米を1合ずつ量ることが、美味しいごはんを炊くことにつながります。手順を下にまとめます。 ※量る分量に毎回誤差があると、水加減が異なることとなり米の炊き上がりに影響が出てしまうのです!
① 1合180mlの計量カップを使い、山盛りに米を詰め入ます(一度軽くゆするとカップにしっかり詰まります)。
② 箸などを使って、すり切り1杯を量り、あふれた余分な米を除きます。これで1合となります。
※家にもしデジタルスケールがあれば1合=150gなので、グラムで量るのもおすすめです!ブレが出ず、2合以上のときは作業的にも早いです。
米の研ぎ方(はじめに加える水について)
米が水を吸うのは『米を研いでいる時』と『研いだ後に米を浸水させている時』。 研いでいるときでも、特に研ぎ始めはよく水を吸収しやすいと言われています。ですので、理想を言うならば、できれば一番はじめに米に加える水は、カルキ臭のする水道水ではなく、浄水器の水などのおいしい水がベスト!ということになります。
※「おいしいご飯を炊きたい!」というときは、ぜひ研ぐときに加える水、炊くときに加える水、それぞれにこだわってください。→ごはんに適した美味しい水についてのページでも詳しく紹介しています。
※写真では研ぎ汁の色がわかりやすいように、ボウルを使って研ぎました。炊飯器の内釜を使って研いでももちろんOK!「内釜のテフロンがはげるから、内釜では研がない!」という声もたまにききますが、私の使用する炊飯器メーカーに聞いたところ問題ないとのことでした。
はじめに水を加えたら、ゆっくりしていてはいけません。きれいな水を吸わせたいといえども、ゆっくりしていると米についていた「ぬかの臭い」まで米が吸ってしまうため、 軽く2〜3度底から混ぜたら、すぐに水を捨ててください(次に研ぐ工程に入るので、水はしっかり切っておくこと!)
米の研ぎ方(手の動かし方)
ほぼ水が切れた状態で、米を研ぎ始めます。 『米を研ぐ』といっても、ボールを握るような手つきで、シャカシャカと20回ほど『ボウルの中をかきまわすように』して研ぎます。 力を入れすぎずに、同じ方向にぐるぐるとかき混ぜるわけです。米が割れるほど力強く研いだり、早く回したりしてはいけません。
【やってはダメなこと①】手のひらでギュッギュッと力を入れて研ぐこと。これは米が割れる原因に。最近の米はぬかが少ないためやさしく研げばOK
【やってはダメなこと②】ボウルに水を入れたまま研ぐこと。水があると米同士の摩擦が起きないので、きちんと研ぐことができないのです
やさしく研いだ後は、ボウルに水を入れて白く濁った研ぎ汁を捨てます。 研ぎ汁を捨てる前に、一度底から軽く混ぜてから捨ててください(底の方によく濃い研ぎ汁が残るため)。
米の研ぎ方(どのくらい水を取り替えるか?)
上の工程で研いだ後に一度水を入れ替えました。その後も同じように、素早く「水をためて研ぎ汁を捨てること」を2回ほど行います。 合計3回程度の水の入れ替えで、下写真右のようにうっすら米が透けて見えるくらいの透明度になるはずです。 この程度の透明度で米の研ぎは終了です。あとはそのまま浸水させて鍋で炊くか、炊飯器で美味しく炊くかしてください。
【やってはダメなこと】水が透明になるまですすぎを繰り返すこと。米の栄養やおいしさも必要以上に溶け出てしまいます! ※逆に3回研ぎ汁を入れ替えても濁りが濃いようなら、追加で1〜2回ほど水を取り替える作業を行ってください!
【補足】
- 手のひらでギュッギュッと研ぐことはもうないのか?それは昔の話なのか?というとそうでもありません。米は精米したときから風味の劣化が始まっていて、作って1年以上たつものは「古米(こまい)」と呼ばれています。
- その古米のどこの風味が一番劣化しているかというと『米の表面』なのです。ですので、古米などの少し古い米を美味しく食べるには、ギュッギュッとしっかり研いで、米の表面を落としたほうが美味しくなる!ということです(実際に大学の研究でも、古米をしっかり研ぐことで風味が改善されることがわかっているそうです)。新米や精米したての鮮度のよい米はやさしく、鮮度の落ちた古米はしっかり研ぐ。と覚えておくとよいと思います。
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